Live Goes On - これまでに観た(聴いた)コンサート/ライヴの記録
2009 - 2010
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2009年1月29日 東京都新宿区・新宿ピットイン
南博 Go There南博 (p), 竹野昌邦 (sax), 水谷浩章 (b), 芳垣安洋(ds)
★ピットイン39回目。大不況でもほぼ満席。南博自身の著書「白鍵と黒鍵の間に」から“組織のボスと寿司”の部分を朗読する南博の、その酩酊しているようでもあり、ただ朴訥なだけのようでもある語り口と、白鍵と黒鍵の上に落とされるストーリー(実話?)、それを煽る先鋭的かつフリーキーな演奏に、ただただ引き込まれるのみ。それと“曲名なんてどうでもいい”発言に、妙に同感。演奏と記号は本質的に違う。
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2009年4月9日 東京都杉並区・西荻窪アケタの店
清水くるみ ZEKオーケストラ清水くるみ(p), 渡辺隆雄(tp), 林栄一(as), 片山広明(ts), 松本健一(bs), 早川岳晴(b), 本田珠也(ds)
★アケタの店3回目。極東の島国、しかも西荻窪で活動しているレッド・ゼッペリンの末裔。リフこそすべて、ゆえに4管とピアノでひたすらリフる。第1期ゼップが強靭なリズムに印象的な(世界遺産的な)リフを乗せていたことを考えれば、至極当然の結果か。師匠ジミー・ペイジのソロのよたり具合は、焼酎の注入で表現する徹底ぶり。
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2009年6月4日 東京都新宿区・新宿ピットイン
アポリアス・トリオ(Aporias Trio - From Glasgow Improvisers Orchestra)Raymond MacDonald(sax), Neil Davidson(g), 中谷達也(per) ゲスト: 藤井郷子(p), 田村夏樹(tp)
★ピットイン40回目。グラスゴー・インプロヴァイザーズ・オーケストラの2人が中谷達也と組むアポリアス・トリオのライヴ、と言ってもほとんど予備知識なし。完全即興演奏、ノイジーかつ美しい。ニール・デイヴィッドソンのわけのわからないギター奏法?は最後まで謎のまま、藤井郷子と田村夏樹がこのトリオのイマジネーションを拡張してゆくさまは圧巻。
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2009年7月25日 東京都港区・赤坂BRITZ
尾崎亜美尾崎亜美(vo, key), 小原礼(b), 屋敷豪太(ds), 斎藤有太(key), 是永巧一(g), アイサ(cho, g) ゲスト: 西村智彦(g, from Sing Like Talking), 弦一徹ストリングス
★小原礼と屋敷豪太(!)のリズム隊をバックにシンディ・ローパー化する尾崎亜美。最新アルバムのタイトル「ReBORN」が示すように、決してノスタルジックなライヴではなく、リアルタイムの尾崎亜美はに懐メロコンサート的な不安は皆無。バラッドの秀逸さもさることながら、ハードロッキンな曲における彼女のパフォーマンスは、冒頭に述べたシンディ・ローパーの如し。<風のライオン>に感動。
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2009年8月26日 東京都港区・西麻布スーパー・デラックス
アラン・シルヴァ&ザ・セレストリアル・コミュニケーション・オーケストラ2009(Alan Silva & The Celestrial Communication Orchestra 2009)アラン・シルヴァ(Alan Silva, conduction, synth), 田村夏樹(tp), 辰巳光英(tp), 古池寿浩(tb), 坂田明(as), 梅津和時(as), 川嶋哲郎(ts), 吉田隆一(bs), 高岡大佑(tuba), 関島岳郎(tuba), ジム・オルーク(Jim O’rourke, g), 谷川卓生(g), 八木美知依(箏), 藤井郷子(p), 井野信義(b), トッド・ニコルソン(Todd Nicholson, b), 小山彰太(ds), 山本達久(ds)
★スーパー・デラックス2回目。アラン・シルヴァ! ジャズの10月革命からすでに45年。まさかの来日を果たし、まさかのThe Celestrial Communication Orchestra日本版、錚々たる先鋭的なミュージシャン17名で組織されたCCOは、まるで小学校の教室のよう。強烈な個性を持ったさまざまな生徒が(そう、あの坂田明も、梅津和時も、そして小山彰太までもが)、きらきらと眼を輝かせて一心に視線を注ぎ、その34個の眼球の関心をすべて引き寄せていた偉大なるマスター、集団即興演奏のグルの如きアラン・シルヴァ。齢70の老師の前で、坂田&梅津が嬉しそうに立ち並んで吹きまくる姿のなんと美しいことか。伝説が目の前に舞い降りたそんな幸福。
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2009年9月17日 東京都港区・西麻布スーパー・デラックス
上野耕路 and His Orchestra(a.k.a. Koji Ueno Big Band)上野耕路(hammond), 佐々木理絵(fl), 秋山かえで(cl), 曽根美紀(as), 石田裕美(ts), 矢島恵理子(bs), 田澤麻美(tp), 井川千恵(horn), 古田儀佐ヱ門(horn), 国木伸光(tuba), 東佳樹(marimba), 齋藤順(bass), 中島オバヲ(per), 杉野寿之(ds), 秋山久美子(soprano), 久保田慎吾(vo)
映像: 庄野晴彦、齊藤裕人、奥野邦利、渡井登紀子
★スーパー・デラックス3回目。そもそも「模造と贋作」という言葉に惹かれ、引用の引用と、再構築の再構築、それが今の社会ならば「模造と贋作」って、実は真なり。彼らの音楽を聴いていると、日常の葛藤の中で見つからなかった言葉がふっと舞い降りる。
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2009年9月27日 東京都新宿区・新宿ピットイン
浅川マキ浅川マキ(vo), 渋谷毅(p, org), Cecil Monroe(ds)
★ピットイン41回目。伝説が目の前に。冒頭のアカペラによる歌唱が始まった途端に、別世界、別次元へ。凄い。圧倒的。孤高というか、自信というか、時代に迎合しない姿勢に心を打たれる。彼女の歌を聴いていると、どうしようもなく自分がちっぽけな存在に思えてしまう。個人的には21年振り(!)に観た浅川マキの公演。21年前(1988年)もこの場所で、渋谷毅のピアノ、セシル・モンローのドラムス(そしてあの時は南正人がゲストで参加)。今再び浅川マキの公演を観て思うことは、彼女はますます存在感を増し、自分は今でもちっぽけなまま、という事実。
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2009年12月9日 東京都港区・西麻布スーパー・デラックス
ブロッツ・フェス 2009(Brotz Fes. 2009)1st Set
ペーター・ブロッツマン(Peter Brotzmann, reeds), トッド・ニコルソン(Todd Nicholson, b), 荒巻茂生(b), 本田珠也(ds), 田中徳崇(ds)
2nd Set
ペーター・ブロッツマン(reeds), 八木美知依(琴, vo)
3rd Set
ペーター・ブロッツマン(reeds), 坂田明(reeds), ジム・オルーク(Jim O’rourke, g), マリノ・ピアラカス(Marino Pliakas, b), ミヒャエル・ヴェルトミュラー(Michael Wertmuller, ds)
★スーパー・デラックス4回目。前年9月以来のペーター・ブロッツマンによるブロッツ・フェス。ファースト・セットは、ダブル・リズムの編成。いきなり絶頂、肉体躍動派の競演または交歓。セカンド・セットは、琴の八木美知依とのデュオ。歌がうまい、と意外な驚きでスタートした八木の琴世界が圧倒的な、幽玄なる音の対話。ラスト・セットは、超ハードコア。キング・クリムゾンの「Red」をも軽く超越したヘヴィ・メタル・ジャズ。いや、最も先鋭的、戦闘的、破壊的、そして美しきコレクティヴ・インプロヴィゼーション。圧巻。
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2010年3月4日 東京都港区・西麻布スーパー・デラックス
ウチマニデラックス1st Set
マニ・ノイマイヤー(Mani Neumeier, ds), L?K?O(turntables), タカダアキコ(dance)
2nd Set
久下恵生(ds), 内田直之(multi-channel mix)
3rd Set
マニ・ノイマイヤー(ds), 内橋和久(muiti-channel electric guitar)
★スーパー・デラックス5回目。グル・グルのドラマー、マニ・ノイマイヤー来日公演! タカダアキコがまわる、グルグル(Guru Guru)とまわる。そして永遠に続くトランス・ミュージック。それぞれの戦場があって、それぞれの戦い方あり、それぞれの音があって、それぞれの生き方がある。確固たる意思による表出という名の闘争。やはり音楽とは戦いであって、人生そのものか。凡庸な日常に突如現出する快楽、すなわち至福の夜。
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2010年4月15日 東京都港区・西麻布スーパー・デラックス
モーガンズ・オーガン Vol.70(Morgan's Organ Vol.70)モーガン・フィッシャー(Morgan Fisher, keyboards)
★スーパー・デラックス6回目。壁面いっぱいに広がる美しい映像。モーガン・フィッシャーの主張するアンビエント・ミュージック。神秘的で、気持ちよくて、刺激的。
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2010年5月9日 東京都新宿区・新宿 URGA
友川カズキ, ブルースビンボーズ★21年振りに友川カズキのライヴを聴きに歌舞伎町のURGAへ。21年前と同様に酔ったままステージに上がり、さらに飲み続ける友川カズキ。そしてあのときと同じ、いやそれ以上の衝撃が。ただの酔っ払いではなく、ただのギャンブラーでもなく、ましてやただの競輪解説者でもない戦士がそこに。日本を憂える、彼の歯に衣を着せぬMCに、改めて彼の真摯さを痛感。これは「いいのか、その生き方で」と突き放された21年前の再現か…。MCの矛先は政治家ばかりではなく、「人間なんてブツだ、心のないブツだ」、「ロックだけが何も教えてくれない」など、他にもとてもここでは書けない名言を連射。MCの途中、某観客とアクシデントがあったけれども、それさえもが今の日本社会そのものということか。無能の政治家と衆愚に溢れた現在の日本において、友川カズキが歌い続ける意味は大きい。そして中原中也の<サーカス>が再び眼の前で聴けたことに感極まる。
話は前後するけど、この夜のもう一組はザ・フールスの伊藤耕が率いるブルースビンボーズ。決してメジャーな存在ではないけれど、生き方としてのロックをこの東京でずっと続けてきた、数少ない、本物のロックバンド。伊藤耕は競演の友川カズキへのリスペクトを表明していたけれど、後に登場した友川がいみじくも発した「ロックだけが何も教えてくれない」という言葉は彼にどう響いたのか?
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2010年6月22日 東京都港区・六本木STB 139
サル・ガヴォ(Salle Gaveau)鬼怒無月(g), 喜多直毅(vln), 佐藤芳明(acc), 鳥越啓介(b), 林正樹(p)
★サル・ガヴォの新作「La Cumparsita」発売記念ライヴ。「ピアソラの見た夢の向こう側」というよりは、プログレ・ミーツ・タンゴ、か。デイヴィッド・クロス在籍時のキング・クリムゾンとアストル・ピアソラの間を自由に浮遊する音楽のよう。英国ロックとアルゼンチン・タンゴを往復する東洋の楽士たち。
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2010年7月1日 東京都新宿区・新宿ピットイン
酒井俊酒井俊(vo), 今堀恒雄(g), 外山明(ds)
★ピットイン42回目。激情を微熱で表現する、ような。濃密かつ繊細な表現力、音の隙間や空気さえその表現の一部のよう。先鋭的なインタープレイを紡ぐバックの達人2人も然り。MCで触れられた、彼女が今住んでいる部屋から見えたという深い美しい霧のイメージをそのまま再現したステージ。アンコールはいつもの「満月の夕」。
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2010年7月19日 東京都新宿区・新宿ピットイン
羽野昌二 with クリス・ワンダース羽野昌二(ds), クリス・ワンダース(Kris Wonders, ts), 赤井祐介(g), トッド・ニコルソン(Todd Nicholson, b)
★ピットイン43回目。このユニットの日本ツアー最終日。例えば凡庸な日常の中でフリー・ジャズに触れたところで、人生が一大転換するわけではなく、ましてや社会に変革が訪れるとはない。ほんのちょっとの間、こんな人生でいいのか?と個に問いかけてくる効用は、他のあらゆる類の音楽よりもわずかに有効なだけ。フリー・ジャズとは、イデオロギーの実践活動だと思うゆえに、我々がこの音楽空間から凡庸な日常へ何を持ちかえるのか、実はハコから出た瞬間にそれは霧散してしまいそうで、怖い。
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2010年8月8日 東京都江東区・夢の島公園陸上競技場
ワールド・ハピネス2010(WORLD HAPPINESS 2010)140-1
にほんのうた楽団小池光子(vo), 高田漣(g, vo), Asa-Chang(ds), 鈴木正人(b)
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LOVE PSYCHEDELICO140-3
清竜人清竜人(vo, g), 山本タカシ(g), Tokie(b), Asa-Chang(ds)
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MONGOL800140-5
大橋トリオ140-6
Cocco140-7
カヒミ・カリィカヒミ・カリィ(vo), 大友良英(g), ジム・オルーク(g), 山本達久(ds)
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RHYMESTER140-9
□□□(クチロロ)140-10
pupa高橋幸宏(vo, key, ds), 原田知世(vo, key, g), 高野寛(g, vo), 高田漣(g), 堀江博久(key), 権藤知彦(horns)
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安藤裕子140-12
ムーンライダーズ with 小島麻由美140-13
サカナクション140-14
東京スカパラダイスオーケストラ140-15
PLASTICS(プラスチックス)140-16
Yellow Magic Orchestra(イエロー・マジック・オーケストラ)細野晴臣, 坂本龍一, 高橋幸宏, 小山田圭吾, 高田漣, 権藤知彦, スカパラホーンズ, Crystal Kay
★ワールド・ハピネス。夢の島にYMO降臨。現在進行形の孤高のバンドがここまでYMOチルドレンの期待に応えなくとも、と思いながら過去という琴線にそっと指をかけてくる選曲に完全降伏状態。スカパラを配した<Rydeen>やCrystal Kayのゲスト出演をYMOと呼べるか、などという疑問は、問答無用の<Firecracker>で霧散。圧巻。
フェス全体を通していくつか。Coccoはまさに何かが憑依したかのごとく圧倒的な絶唱を続け、完全復活というかさらなる別次元に到達した感が。バックバンドのハードエッヂなサウンドさえもまるで無音に消し去るかのような凄みがありました。間違いなく”何か”が憑いてた。それとは対照的なステージをみせたカヒミ・カリィは、Coccoの“動”に対する“静”ながら、その濃密度、緊張感という面ではCoccoに比肩。特に大友良英、ジム・オルーク、山本達久という現在の先鋭的な東京の音楽シーンを体現するメンバーの音は、新宿か六本木のライヴハウスの天井を取っ払い、WORLD HAPPINESSという名の開放的な天空で覆ったような感じ。大友良英のギターは、この日の演奏者のなかでも最もアグレッシヴだったと思う。
残念だったのはMoonriders。<くれない埠頭>の歌詞と降り始めた小雨のシンクロニシティに必然性を感じながら始まった演奏は圧巻の一言。なのに小島麻由美が登場してからのセットリストはそれまでのいい感じを切断してしまった感が。次に登場したサカナクションに完全に喰われてしまった。そしてスカパラ。良かったけど、この体力勝負の時間帯だからこそ、もっともっと煽って欲しかったなあ。MCが減速させていたし、スカパラには気の毒だった観客ゾーンのブロック制の弊害があったかな、と。スカパラだからこそ、もっとイって欲しかった。最後にPLASTICS。また一つの伝説が目の前に。外見も音楽性も異形のままだったのが嬉しかったばかりでなく、最高に格好いいリズム。チープなんていう形容ははもう不要!
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2010年8月18日 東京都港区・西麻布スーパー・デラックス
タッチ・ミー(Touch-Me) featuring 大友良英遠藤ミチロウ(vo, g), 中村達也(ds), 大友良英(g)
★スーパー・デラックス7回目。たっちゃん、みっちゃんでTouch-Me? 歴戦の闘士2人に大友良英!を加えたこのトリオ、半端じゃない攻撃力。“リアル”という表現は世の中に氾濫して陳腐化してしまったけど、彼らの音楽と生き方がまさにそれ。エンケンといい、ミチロウ(もうすぐ還暦!)といい、日本の男性ロッカーの最前線に立っているのはアラカン世代か? ボブ・ディランの<天国ヘの扉>、最後に演奏した<ワルシャワの幻想(a.k.a. メシ食わせろ!)>他、全曲すさまじい。大友良英もちょうど10日前に聴いたカヒミ・カリィのバックのときとはまた違った先鋭さをもってハード・エッヂな演奏。圧倒的なパフォーマンスを残した邂逅。
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2010年10月4日 東京都新宿区・新宿ピットイン
石渡明廣 Session Swim石渡明廣(g), 林栄一(as), 早川岳晴(el-b), 湊雅史(ds)
★ピットイン44回目。プログレッシヴ・パンク或いはメタル・ジャズ? 日常の、表層的な平穏と、深層にある我慢のギャップに悩まされた挙句に、治療薬を求めにきた人にとっては最高の良薬。肝は、夥しい音数でのたうち回る早川岳晴のエレクトリック・ベースと、超攻撃的な湊雅史のドラムスがなす変則的なグルーヴ。轟音の中のリラクゼーション。
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2010年10月10日 東京都杉並区・吉祥寺MANDA-LA 2
滝本晃司, さかな★魚は澄んだ水を泳ぐ、目の前にいる“さかな”には自ら汚濁でさえも浄化して泳ぐべき水を作り出す、そんな強さを感じる。pocopen(vo, g)と西脇一弘(g)による“さかな”。今、生の“さかな”を聴いて、その美しさとともに、こんなにソウルフルだったんだ、と改めて認識。西脇一弘のギターはヴィニ・ライリーに匹敵。そして滝本晃司。元たま、の肩書がすでに不要な存在、AORライクな艶のある声と、ちょっと辛辣な独特の言葉感との対比の妙がまさに滝本ワールド。最後は、滝本+さかなによるぶっつけ本番ジョイント。
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2010年11月1日 東京都新宿区・新宿ピットイン
酒井俊酒井俊(vo), 今堀恒雄(g)
★ピットイン45回目。酒井俊と今堀恒雄のデュオ。やや前衛的なアプローチで演奏する中、浅川マキのカヴァには驚きと必然を感じた。後半に歌ったボブ・ディランやエリック・クラプトンの曲においても独自の世界に昇華、何よりも今堀恒雄の自由度が高くイマジネーションに溢れたギターとの相性が素晴らしい。アンコールでは、マリリン・モンローがカリフォルニアの別荘の裏にある浜辺で寝そべりながら、トランジスタ・ラジオから流れてくるエラ・フィッツジェラルドの歌う<Love Me Tender>というシチュエーションを披露。そうか、ステージの途中で何度か使用した拡声器(!)は遠藤ミチロウ化したのではなくそういう意味があったのか、と気付いた次第。
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2010年12月11日 東京都港区・赤坂BRITZ
ソウル・フラワー・ユニオン(Soul Flower Union)中川敬(vo, g), 奥野真哉(key), 伊藤孝喜(ds), JIGEN(b), 高木克(g), 伊丹英子(g), 上村美保子(cho), 大熊ワタル(clarinet)
★「キャンプ・パンゲア」発売記念ツアー。3回目(!)のアンコール「こたつ内紛争」(!)まであっという間の3時間! 3時間休みなしにこれだけの祝祭性(全員踊りっぱなし)を持続できるバンドが、今どれだけいるのか。間違いなく日本最高、最強のバンド。新作のタイトルが「キャンプ・パンゲア」と聴いたときになぜか思い出したのは「じゃがたら」。それはきっとマイルス・デイヴィスの「パンゲア」にもっとも近づいたバンドがじゃがたらだったから。そしてこの夜、SFUの演奏を聴いていたら「パンゲア」→じゃがたら→SFUの流れを確信、と思いきや、なんと八木康夫氏がステージに乱入。うわっ、ホントにじゃがたらとSFUが一本の線でつながってしまった…、と唖然。驚いたのはYMO<東風>の奥野ヴァージョン、ミホが歌う<霊柩車の窓から>(!)…と、濃い。あらゆる権力に抵抗し、踊り続けるホモサピエンスのための豊穣なレベル・ミュージック。
by junn-chang, Jul.7, 2019